AYA世代乳がん家族が楽しく生きる

乳がんに関する統計的データから考える

過去のデータを見るのを避ける人もいらっしゃるかもしれないが、現実の過去データを客観的に冷静に見ることは重要であると考えています。

最近は色々な客観的な事実データが公開されているために、自分でデータから状況を解析し、理解することができます。そこでまず、妻をはじめ私たちがいる現状を理解することから始めたいと思いました。

乳がん罹患数と罹患率

まず乳がんの罹患数はAYA世代も、年齢が上がるに従って増加する傾向があります。従いまして、AYA世代の中でも、35-39歳が一番罹患数は多いことになります。2016-2019年のデータを見る限り、罹患数が年々減少していることがわかります。ただ、日本全体の人口も減少しているのでこのような因子は除外する必要があり、分母に人口を用い、人口10万人当たりの乳がん罹患率で確認されます。右図を見る限り、罹患率も減少している傾向がみられることがわかり罹患数が減っていることが分かります。

2019年の35-39歳で見ると、人口10万人当たり約33名が毎年乳がんの罹患者になることがわかります。つまり、35-39歳の人間が3000人集まると、1人が乳がんに罹患しているような確率ということです。

ちなみに、2019年の35-39歳で見ると、人口10万人当たり約200名が毎年なんらかの「がん」の罹患者になることがデータから分かり、つまり、35-39歳の人間が500人集まると、1人がなんらかの「がん」に罹患していることがわかります。

サバイバーT

統計から想像できるのは、親が「がん」と闘病している子供が学校に一人いるぐらいのレベルだと思われます。

引用データ:がん情報サービス

乳がん死亡数と死亡率

次に、乳がんの死亡数と死亡率を確認してみます。この数字を見るときは、色々な方向からデータを見て、注意深く数字から状況を推察しないといけないと思います。

まず左図から乳がんが原因で亡くなる人は増加していますが、AYA世代における死亡数は極めて低いことが分かります。高齢になればなるほど、がんを罹患する確率があがるために気を付けないといけないことが分かります。

AYA世代の乳がん死亡率は2000年代前半は250-300人の人が毎年乳がんが原因で亡くなれていますが、2020年は150人と半分近くまで減少しています。人口10万人当たりの乳がん死亡率をみても、2000年代から減少傾向がみられ、7~8人から最近では4人まで減ってきています。

2020年の35-39歳で見ると、人口10万人当たり約4名が毎年乳がんでお亡くなりになられています。

引用データ:がん情報サービス

乳がん罹患後と生存率

乳がん罹患後の生存率は、臨床進行度で見ると、1年後で96.6%、2年後で96.2%、3年後で96.2%、5年後で96.4%、10年後で93.7%です。また年齢別でみると、1年後で87.1%、2年後で87.9%、3年後で88.6%、5年後で90.5%、10年後で79.3%です。

ただこのデータは15-99歳までのデータをまとめているために、またがんの罹患率は高齢ほど高いために、AYA世代の人を表現しているとは考え難いデータとなり、取扱いに注意が必要と考えます。

引用データ:がん情報サービス

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